介護の現場で大活躍「スポンジブラシ」!使い方のコツをご紹介
2023.04
スポンジブラシを要介護者の口腔ケアに利用している方も多いでしょう。
しかし口腔ケアを嫌がる要介護者も多く、使いこなせていないと感じている方もいるかもしれません。
今回は、スポンジブラシの使い方のコツをご紹介していきます。
コツを掴んで、よりよい口腔ケアを目指していきましょう。
スポンジブラシの基本的な使い方
使い方のコツをご紹介する前に、基本の使い方をご紹介していきます。
基本的な手順を理解したうえで、コツを掴んでいきましょう。
- 手順1:スポンジ部分に水を含ませてください。
- 手順2:スポンジを動かし、歯や舌の汚れを取りましょう。
- 手順3:一回きりの使用が基本です。使用後は処分しましょう。
まずは、基本的な使い方ができているか確認してみてください。
スポンジブラシの使い方のコツ!
使い方のコツは、大きく5つです。それぞれを押さえておきましょう。
スポンジの水分をしっかり絞る
スポンジブラシを使用する前に、スポンジの水分はしっかり絞るようにしてください。
残った水分は誤嚥につながる恐れがあるうえ、要介護者に不快な思いをさせるかもしれません。
ティッシュペーパーや紙ナプキンを使い、水分が垂れない状態にしましょう。
スポンジブラシのスポンジ部分が汚れるたびにこまめに水洗いするのが望ましいですが、そのたびに水分が多くないか確認しながら口腔ケアをするとよいでしょう。
口を軽く開けてもらう
スポンジブラシを使う際は、要介護者に口を開けてもらいます。
口を開けるのが難しい場合は、小さめサイズのブラシを使いましょう。
このとき口を大きく開けすぎるのも、頬や歯肉の辺りに汚れが残る原因になります。
汚れが上手く取れていないという方は、口の開けすぎで上手くいかないのかもしれません。
無理のない範囲で、軽く開けてもらうように声をかけてみてください。
頬側から歯肉側へ動かす
スポンジブラシは前後左右に動かして使いますが、頬側から歯肉側に動かすと上手くいきやすいです。
いきなりスポンジブラシを動かすのではなく、しばらく待つのがコツです。
要介護者がスポンジブラシの感触に慣れてきた頃に、外から内にかけて動かしていきましょう。
転がすように使う
歯ぐきの隙間が上手く取れない場合は、スポンジブラシをくるくると回しながら利用するとよいでしょう。
奥から手前に転がすように使うと、効率良く汚れを拭き取りやすくなります。
強くゴシゴシ擦っていたという方は、使い方を変えてみてください。
口の奥や舌の裏側の筋に注意
口の奥にある汚れが気になり、ついスポンジブラシを奥まで伸ばす方も少なくありません。
しかし、いきなり口の奥を刺激すると、毎日のケアが嫌になる恐れがあります。
要介護者の様子を見ながら、少しずつスポンジブラシを動かすとよいでしょう。
また口の中は、強く触られると痛みを感じる部分が多いです。
例えば舌の場合は裏側の筋を刺激してしまうと、気分が悪くなることもあります。
口腔内の清潔を保ちながらも、お互い快適にスポンジブラシが使えるようにコミュニケーションを取りながら口腔ケアを行うと良いでしょう。
スポンジブラシの注意点
スポンジブラシの注意点も、コツとともに確認していきましょう。
スポンジブラシの選び方
スポンジブラシは、選び方にこだわる必要があります。
介護者や要介護者が使いやすいものを選びましょう。
とくにスポンジ部分は、汚れの取りやすさに大きく関係します。
強い刺激を避けるためにも、柔らかめのスポンジを選ぶとよいでしょう。
小さな穴がついているスポンジブラシは、洗口液や口腔保湿ジェルを使用する際にも便利です。
また、軸の部分は紙軸とプラスチック軸の2種類が流通しています。
プラスチック軸であれば折れにくく、スポンジブラシの使い方のコツを練習したいときにも便利でしょう。
スポンジブラシが個包装になっているタイプは、衛生的に保管しやすいので活用してみてください。
歯は磨けない
スポンジブラシでは、歯磨きはできません。
歯垢を無理に取ろうとすると、要介護者の負担になる可能性があります。
歯が一本でも残っている場合は、歯ブラシも利用しましょう。
使い捨てが基本
一度使ったスポンジブラシは、処分するようにしましょう。
一見綺麗に見えても、スポンジに細菌がついていたり、繰り返し利用したりすることで思わぬ事故が起きる可能性があります。
また口腔ケアを中断する場合、スポンジ部分を長い時間水に漬けるのはやめましょう。
長時間中断する場合は、衛生面や安全面から新しいスポンジブラシを利用するのがおすすめです。
まとめ
今回は、スポンジブラシの使い方とコツをご紹介しました。
上手く汚れが取れないときは、転がすように使うと上手くいきやすいです。
口の開けすぎや動かし方について、要介護者の意見を聞いたり反応を見ながら対応すると良いでしょう。
スポンジブラシを上手に活用して、快適な口腔ケアを実施しましょう。