• ホーム
  • ブログ
  • 高齢者の介護で歯磨きを嫌がる理由とは?介助者が知っておきたいポイント

高齢者の介護で歯磨きを嫌がる理由とは?介助者が知っておきたいポイント

2022.10

歯を清潔に保つためには、日頃のケアが重要です。高齢者の場合は特に唾液量が減っているので細菌が繁殖しやすい口腔環境になっていることも少なくありません。

ただ、介助が必要な高齢者の中には歯磨きを嫌がる人も多く、口を開けなかったり、ときには介助者の手を噛んだりして抵抗する方もいらっしゃいます。ただし、介護を受ける側も何もないのに嫌がっているわけではありません。何かしら歯磨きを嫌がっている理由があるはずです。

今回は歯磨きによって「口の中がスッキリする」という爽快感を得てもらい、より質の高い生活を送ってもらうためにも、介助者が日頃の歯磨き介助で気をつけたいポイントをご紹介します。

なぜ歯磨きを嫌がるの?まずは原因を知る

まずは「なぜ嫌がっているのか」を知ることが大切です。高齢者の口腔環境は、唾液量が少なくなっているので口腔内が乾燥して、痛みを伴うことがあります。そのほか認知症の人の場合はそもそも「歯磨き」という行為がわからなくなっているということも。ここでは歯磨きを嫌がるようになる主な原因と解決方法をまとめました。

介助者と要介護者の歯磨きに対する熱量に差がある

要介護者が嫌がっているところに、「今日こそはしっかり歯磨きしてもらう!」と無理やり歯磨きをしようとするのは、不快感に繋がります。介助者側はあくまでも要介護者に寄り添って、介助をすることが重要です。

口の中に痛みや傷がある

お口の中が乾燥すると、乾燥で割れて傷になってしまうことがあるほか、年齢とともに歯茎が下がるのでしみやすくなっていることがあります。要介護者によっては痛みを伝える行為自体が難しい人もいるので、そのまま歯磨きをされて不快感だけが残ってしまい、次第に歯磨きが嫌いになってしまうということがあります。

口腔ケアの必要性を理解していない

もともと歯磨きに重要性を感じておらず、「面倒くさい」と思ってしまっている場合があります。

口の中を触られることに抵抗や不安を感じている

年齢を重ねると、口の中に異物が入るだけで気持ちが悪くなる場合があります。また、介助者が「早く磨いてしまおう」と無意識に急いで歯磨きをしてしまう場合、歯や歯茎が傷ついて嫌な経験をしたという記憶が強く残り、その記憶が不安になり、歯磨き介助を受け入れられなくなる場合もあるようです。

歯ブラシを見ても用途がわからない

認知症の方を介助する場合、歯磨きという行為自体を忘れている可能性があります。歯ブラシを見て、「この道具は何をするためのものか」がわからなくなっている場合は、歯磨きについて都度説明しなければいけません。

安心して歯磨きを行ってもらうために

まずは本人の同意を得ることが大切です。歯磨きについて丁寧に説明し、声掛けをするなどして本人とのコミュニケーションをしっかり取りましょう。その後、納得してもらった上で歯磨きを開始します。

その後、歯磨き介助中に気をつけたいポイントを4つにまとめました。

できるだけ要介護者自身にやってもらう

あくまでも介助する人は、要介護者ができないことをサポートする存在です。一連の流れが自身で行える場合は、ご自身に任せるようにしましょう。介助者は最後の仕上げなどチェック作業を行い、磨き残しがあった場合は歯ブラシを大きく動かさず、小さく小刻みに動かして汚れを落とします。痛そうな表情や苦痛な表情をしていたら中断して、様子を見ながら進めてください。

短い時間でケアする

年齢に比例して、唾液量も少なくなっていきます。そのため、歯磨き自体に抵抗を感じている人も少なくありません。

毎日じっくりやるよりも、継続することが重要なので、介護を受ける人が「気持ちいい」と感じるなど苦痛を感じないことが大切です。

リラックスできる体勢や環境を作る

毎日行うことなので本人ができるだけリラックスできる環境や体勢を作ることも必要です。毎日コミュニケーションなどを取りながら、要介護者にとって楽だと感じるような環境や体勢など一緒になって工夫していくのもいいかもしれません。

また寝たきりの方の歯磨きをする場合は、誤嚥性肺炎にも注意しなければいけません。顎はしっかり引いてもらうよう気をつけましょう。

要介護者の体調に寄り添う

体調が優れず、体力的にも毎日の歯磨きがしんどいという人もいます。拒否している場合は無理に勧めるのではなく、時には「今日はおやすみして、明日はちゃんと磨きましょう」など要介護者に寄り添いながら長期的な視点で接することもいいかもしれません。

まとめ

歯磨きを嫌がるのには、必ず理由があります。ただし要介護者の状態や環境、性格などによってその理由は千差万別。毎日のコミュニケーションを取る中で、介助する側が「やる」という感覚ではなく、「寄り添って、問題があれば一緒に解決する」という姿勢で挑むことが大切です。
毎日できるだけ継続して歯磨きに取り組めるようにするためにも、要介護者にとって「気持ちいい」と感じるポイントを要介護者とともに模索していきましょう。