用途別に知っておきたい、介護に必須な口腔ケア用品

2022.01

要介護者の口腔ケア用品は、介護者と要介護者の双方にとって「気持ちいいもの」であるためにも重要な要素の1つです。例えば、歯ブラシでも毛先が柔らかいほうがいい、固いほうがいいなど個人の好みはさまざま。口腔内の状態によっても配慮が必要です。また介助が必要なレベルによって、サポート機能がついているものも販売されています。

そこで今回は、介護に口腔ケアグッズが大切な理由や見込める効果、口腔ケアグッズの種類や選び方のポイントを紹介します。

口腔ケアグッズが大切な理由

お口の中はとても複雑かつ繊細で、状態も人それぞれ。また、口腔ケアは一日3回も行う負担が大きい作業です。毎日何度も行う作業だからこそ、ポイントを押さえて介護者の口腔状態にピッタリで、効率的なケアが必要です。快適な口腔ケアタイムを作るには口腔ケアグッズが左右すると言っても過言ではありません。

適切な口腔ケアグッズを使うことで見込める効果

口腔ケアグッズを使うメリットを3つ紹介します。

①ポイントを押さえた適切なケアができる

適切な口腔ケアグッズを使用することで、汚れが取れやすくなり、ケアの質が向上します。また、無理な力がかからないため、唇や歯ぐきからの出血や痛みを防ぐことができます。

②ケア時間の短縮になる

ポイントを押さえたケアができると無駄な作業が減るため、時短につながります。その結果、介助者の作業負担の軽減が見込めます。また、介護される側も長時間拘束されないため、体への負担も軽くなるでしょう。

③要介護者が「気持ち良い」と感じられる時間になる

要介護者の好みや口腔内の状態に合ったグッズでケアすることで、要介護者に「気持ち良い」「楽しい」と感じてもらえることが期待できます。それにより、口腔ケアに前向きになってもらうことができ、介助者の対応もより楽になることが見込めます。

口腔ケアグッズの種類と選ぶポイント

時間をかけ過ぎず、ポイントを押さえたケアができる口腔ケアグッズを紹介します。

歯ブラシ

奥までしっかり磨きやすい小さめのヘッド、歯や歯ぐきを痛めないやわらかい毛先、持ちやすい歯ブラシを選びましょう。細かい部分にはポイントブラシも有効です。

また、要介護者が口腔ケアを自分で行う場合、少しの力で磨ける電動歯ブラシや、唾液の吸引機能付きなど補助機能があるタイプがおすすめです。

歯間ブラシ

歯と歯の間に残った食べかすや汚れは歯ブラシだけで落としきることは難しく、放置すると歯周病や虫歯の原因になります。そこで歯磨き後には歯間ブラシで細かい部分もきれいにしましょう。

初めは細めの歯間ブラシ(4S~SSSサイズ)がおすすめ。まだ余裕があるなと感じたら、1段階太いものに変え、ちょうどいい太さをみつけてください。

また、歯間ブラシの素材や形選びも重要です。長所や短所、そして使用感が大きく異なります。

①素材

・ゴム・・・食べかすを除去するのに適している。歯や歯ぐきへの当たりがやわらかいため、痛みを感じやすい人におすすめ。
・ワイヤー・・・ワイヤーに細かいナイロン毛が固定されていて、歯垢を除去するのに適している。

②形

・I字・・・持ち手からブラシ部分までまっすぐなタイプ。前歯など正面の歯に適している。
・L字・・・持ち手に対し、ブラシ部分が直角に曲がっているタイプ。奥歯など横から差し込む必要がある歯におすすめ。

舌専用ブラシ

舌にこびりついた白い苔は細菌のかたまりです。口臭や味覚の異常、舌の痛みの原因になります。ゴシゴシとるのではなく、舌専用ブラシで優しく、丁寧に除去しましょう。

素材は金属やプラスチック、シリコンやゴムなどさまざまです。介護に使う場合は、要介護者の舌を不用意に傷付けないためにも、シリコンやゴムがおすすめです。

口腔ケア綿棒

綿棒を使うことで、お口の中をやさしくマッサージしたり、汚れをとったりすることができます。綿球は型崩れしにくいもの、軸は折れにくく、握りやすい、奥にきちんと届く長さがあるタイプを選びましょう。

口腔ケアスポンジ

食べかすや粘膜の汚れを取り除く場合には、スポンジも有効です。先細タイプだと歯ぐきと頬の間に入れやすいでしょう。固すぎず、やわらかすぎない、弾力があるものがおすすめです。汚れたらその都度コップに入れた水でゆすぎ、絞ってから使います。

口腔ケアウェットティッシュ

うがいが難しい介護者には、ウェットティッシュで汚れを拭き取りましょう。指に巻き付けるだけという手軽さで、口腔マッサージにも使えます。商品によっては、清涼感が感じられる香り付きタイプや、潤い成分が配合されているタイプもありますので、好みや状態に合ったものを選びましょう。

歯磨き剤

泡立ちが良過ぎる歯磨き剤は、泡で除去すべき汚れが見えなくなったり、口回りが汚れて介助の手間が増えたり、うがいが大変だったりと、要介護者への口腔ケアには不向きです。

泡立ちにくいタイプやジェルタイプを選びましょう。また、研磨剤や刺激物が入っていないものがおすすめです。味や粘度は商品によってさまざまなので、要介護者の方と一緒にいろいろ試してみるのもいいかもしれません。

口腔内や唇の潤いを守るグッズ

口腔内が乾燥していると、唾液不足により細菌が増殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、唇が乾燥すると口を大きく開けた時に切れたり、口唇炎や口角炎を引き起こしたりします。

口腔保湿ジェルやマウスウォッシュ、ミスト、リップクリームなどを用いて、潤いを守りましょう。歯磨き剤同様、好みに応じたタイプを選ぶとよりケアが楽しい時間になります。

まとめ

口腔ケアグッズを活用することで、要介護者への口腔ケアをより楽に、より快適に行うことができます。要介護者が抱える口腔内の問題はさまざまです。事前に口腔内をチェックして問題を洗い出し、好みや不安を聞くなどコミュニケーションをとって、介護者に合った口腔ケアグッズを探してみましょう。